07 07 2010 by Akemi
未来について知りたいですか
「これから先、自分の人生で何がおきるのか知りたい!」これ、人類共通の望みなんですよね。古くは古代ギリシャ等の神託。そして今の占いブームまで。
でもね、問題は、未来のことを知った後、それを生かせるかどうか、未来についての情報にどう対処するか、なんです。そこがわかっていないと、ギリシャ悲劇のようなことになってしまう。
ギリシャ悲劇の中で有名なのは、オイディプース(またはオイディプス、エディプス)の話でしょう。 オイディプースはテーベスの王子として生まれますが、神託によると「この子は父を殺し、母と交わる」とあったので、これをおそれた父王は、 赤ん坊の オイディプースを捨ててしまいます。
でも、ギリシャ悲劇では、運命に逆らう時が運命に巻き込まれる時なのです。ここ、注意して読んでくださいね。
捨てられた赤ん坊は別の国の王と王妃に拾われて、実子同然に育てられます。 長じたオイディプースは、ある時自分が両親の実子ではないかもしれないと告げられ、さらには「おまえは両親を死に至らせる」との神託を受けたため、困惑して旅に出ます。(この時点では、 オイディプース はまだ育ての親が実の両親で、神託はこの両親を死なせることだと思っています。)これが、二回目の神託への抵抗です。
オイディプース は誇り高く聡明な青年でした。旅先で、 彼は無礼な老人を殺します。さらにスフィンクスの謎を解いて、テーベスを救います。テーベスの人々は感謝して、ちょうど王様がなくなったばかりなので、 オイディプースが未亡人の王妃と結婚して新しい国王となることを望みます。王妃は オイディプースより10数歳年上でしたがまだ美しく、二人はなぜか親しみを感じたこともあって、結婚し、子どもも4人も生まれます。
何年も後、先王の死の謎を解く必要が出てきたとき、 オイディプースはそれが自分が殺した老人だったことに気づきます。さらに、先王と王妃の間には、おそろしい神託をうけた息子がいたことを知り、自分がその子どもであること、そして図らずも神託を実現してしまったことを悟ります。このことを知った王妃は自殺し、 オイディプースも自分の目をつぶして国を離れます。
父王が オイディプースを捨てていなければ、 オイディプースがそれと知らずに父を殺すことはあり得なかった訳です。神託の語る運命に逆らったために、 オイディプースの父は神託が実現する準備をしてしまったのです。
なんだか、悲惨な話でごめんなさい。私は、「運命に逆らうな」という意味でこの話を引用している訳ではありません。ただ、未来を知っていることが必ずしも幸せに結びつくとは限らない、とは思います。そんな小細工をするより、今、十分に行きていることが大切です。
あ、近未来の話、書きそびれてしまいましたがーー次回にまわします。